急性期や回復期との違いについて

慢性期とは、病気の治療期間において比較的体調が落ち着いている時期を指します。病気が再発しないように様子を見ながら、患者が少しずつ回復できるようにサポートしていきます。慢性期は長期間になる可能性が高いため、入退院を繰り返して精神的に塞ぎこんでしまう患者もいるのが実態です。そんな患者の気持ちを理解し、優しく背中を押してあげる姿勢が重要となってきます。患者一人ひとりにゆっくりと関われるので、看護師はやりがいを感じやすいでしょう。

急性期は病気を発症してすぐの時期のことで、慢性期と違い患者の体と心の負担が大きくなります。病気の進行が早いことからしっかりと患者の様子を観察し、急変時に素早く対応できるように準備しておかなくてはなりません。朝・昼・晩でどのように体調が変化しているか、1時間前にはどのような状況だったのか正確に医師に報告する必要があります。常に気が抜けない点は、看護師にとって大きな緊張感を伴います。一方、回復期は症状が治まり、病気以前の状態に戻すことを目標としてリハビリを行います。体の機能を回復させる時期ですが、後遺症や合併症の可能性があるため油断は禁物です。患者の様子を確認しながら、しっかりとサポートしていきましょう。特に急性の病気やケガからの回復では、以前のように戻るのか不安になる患者も多いです。回復までに長期間を要する場合もあるため、慢性期と同様に患者とじっくり向き合えるステージといえます。